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Laraval 5 による開発の手順 #1 の続きです。
2018年9月23日時点で最新の Laravel 5.7 のインストール手順は https://laravel.com/docs/5.7 の “Installation” の通りです。
上記のページの “Server Requirements” に必要な PHP のバージョンと Extension について記載されています。
<?php phpinfo(); ?>
のようなファイルをどこかに置いて。
php -S localhost:8000
として表示してみるか、
php -r "phpinfo();"
としてみるかすれば調べられます。
phpinfo()
は昔 UTF-8 が一般的でなかった時代には
mbstring の設定を確認するのによく使っていましたが、最近は気にすることも少ないかと思います。
共用タイプのレンタルサーバだったらたいていのものが最初から入っていますし。
でも、一度くらいは見ておいてください。
足りないものがあったら Linux で yum や apt で PHP を導入している場合はパッケージを追加してください。
Mac の Homebrew で導入した場合はひととおり全部入っているんじゃないかな。
Windows の場合は php.ini
の extension
の行のコメントアウトを外してください。
上記のページに書いている通りなのですが、
以下のコマンドを実行すると最新版の Laravel がインストールされて、
Laravel のプロジェクト ( この例ではプロジェクト名 blog
) が作成されて、テスト用の HTTP サーバが起動します。
composer global require "laravel/installer" composer create-project --prefer-dist laravel/laravel blog php artisan serve
プロジェクトを作成するコマンドとして laravel new …
と composer create-project …
が併記されています。どちらでもいいのですが、
Windows の場合は laravel
とコマンドを打っても動かないかもしれません。
プロジェクトの設定は .env
と config
の下の各ファイルです。
.env
は .gitignore
に入っています。
開発用 ( local, staging ) と本番用 ( production ) をそれぞれ作成して使い分けてください。
SQLite のデータファイルの場所ですが、 public
は絶対にダメです。
特別セキュリティに気を使うシステムでなければ、キャッシュやログなどが入っている
storage
でいいと思います。書き込み可のものはそこに全部集めるということで。
特別セキュリティに気を使うシステムの場合は、私からはなんとも言えないのでがんばって考えてください。
Linux や Mac の場合は
touch storage/blog.sqlite
のようにして空のファイルを置いてください。
Windows の場合は DB Browser for SQLite で新規作成するか、
sqlite3 のコマンドシェルで .open blog.sqlite
とするか、
PowerShell で New-Item -ItemType File …
としてください。
データファイルの場所は config/database.php
に次のように書いておけばよいです。
'sqlite' => [ 'driver' => 'sqlite', 'database' => env('DB_DATABASE', storage_path('blog.sqlite')), 'prefix' => '', ],
この場合 .gitignore
に /storage/blog.sqlite
を追加しておいてください。
それから .env
に sqlite を使う旨を記載してください。
DB_CONNECTION=sqlite
.env
を書き換えれば、他の RDBMS 製品に置き換えることもできます。
Laravel 5 は out-of-the-box で(最初から全部入ってる形で)単純なファイル、日毎のファイル、 Slack, Syslog などログの出力先の形を選べるようになっています。
local は single ( 単純なファイル ) 、 staging や production は日毎のファイル、というような設定にしておけばよいでしょう。
環境毎の出力先の選択は .env
に以下のような形で、
LOG_CHANNEL=single
それぞれの出力先の詳細は config/logging.php
と .env
を組み合わせて設定してください。
Laravel 5.7 のドキュメントの Authentication に
php artisan make:auth php artisan migrate
とすればとりあえず動くぞと書いてあります。その通りにすると、ログイン、サインアップ、登録、パスワードを忘れた場合のパスワードリセットの各機能とログイン後のページができて、データベーステーブルもできます。サインアップすれば誰でも使えるサービスを作るのであればこれでいいです。
プロジェクト作成時に生成された .env
を見るとメールサーバは smtp.mailtrap.io
になっています。
Mailtrap.io はテスト用のメールサーバのサービスですね。
アカウントを作って発行されたユーザ名とパスワードを .env
に設定してやると、パスワードリセットのメールは
Mailtrap.io の Demo inbox に溜まるようになります。とても便利です。
自前のテスト用のメールサーバを建てようとすると、それ自体面倒ですし、
インターネットにつながっている場合はセキュリティの確保が必要ですし、
こういうものがあると助かります。
それから Laravel 5.7 のドキュメントの
Encryption
に記載されている次のコマンドを実行すると .env
の APP_KEY
に値が設定されます。
php artisan key:generate
プロジェクトの初期構築の時点でできているディレクトリはこんな感じです。
app/ Console/ Exceptions/ Http/ Controllers/ <-- Controller Middleware/ Providers/ User.php <-- Model は app の直下 bootstrap/ config/ database/ factories/ migrations/ <-- データベーステーブルの定義 2014_10_12_000000_create_users_table.php 2014_10_12_100000_create_password_resets_table.php seeds/ <-- データベースの初期データ DatabaseSeeder.php public/ resources/ js/ lang/ en/ <-- 英語のメッセージ sass/ views/ <-- Blade のテンプレート routes/ web.php <-- Route の設定 storage/ app/ framework/ logs/ <-- simple や daily のログ tests/ vendor/
これに、処理ロジックやビューヘルパーなどを置く app/Services
と、日本語メッセージを置く
resources/lang/ja
くらいを追加すればよいです。
ここまで作ったものは、以下の手順で入手して試していただくことができます。
git clone https://github.com/MichinobuMaeda/tamuro.git cd tamuro git checkout tags/startlaravel2 composer install cp .env.local .env vi .env touch storage/tamuro.sqlite php artisan migrate php artisan serve
GUI版の Git ツールを使っている場合は
https://github.com/MichinobuMaeda/tamuro.git
のタグ startlaravel2
をチェックアウトしてください。
vi .env
は vi でなくていいけど、パスワードリセットを試す場合はメールサーバの設定が必要です。
Windows で touch
コマンドが使えない場合の代替手段は前述の通り。